デジタルをアナログ化すること

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img012 posted by (C)pork-chop
わたしがPCと言うものに嗜み始めたきっかけは、アナログ写真フィルムをデジタル化していじりたいと言う欲求からでした。
1997年、社会に出てはじめてもらったボーナスでNikon COOLSCAN?と言うフィルムスキャナとPhotoshop5.0を購入。


はじめて、自分の写真フィルムをスキャンして、モニターに表示された時の感動。
Photoshopで自在にトーンや露出が変化し、全く別のものにさえなってしまう驚き。
別の次元のものに出会ってしまったような感覚でした。


それから10年 今ではデジカメでデータ保存。フリーソフトで調整。flickrで発信・共有。
まったくおそろしい世の中になりました。


では、いままでフィルムがどうなっていたかと言うと、
デジタル化の道半ばでNikon COOLSCAN?が逝ってしまったせいで、残された35mmフィルムは、
いつかわたしの時間と金の余裕がフィルムデジタル化環境を整備するまで待機している状況でした。


ところが、うちの両親に来年の年賀状を依頼され、プリントした写真をフラットヘッドスキャナーでPCに取り込む機会を得て、
これが意外と悪くないなあと言うことに気付きました。


1枚1枚プリントした写真をスキャンするのは結構な手間なので、余剰な時間と余剰な気力が発生した時しか出来ませんが、
その作業自体、1枚1枚シャッターを切ったときの記憶がよみがえり、なかなかイベントとして面白いものです。


とりあえずいくつかデジタル化したわけですが、
特に自分でモノクロプリントをした写真なんかは、そのプリント自体に思い入れが強いわけで、
自分でプリントしていない写真であっても、その写真を壁に貼っていたことがあったりすると、
これまたそのプリント自体に愛着が出来ているんですね。
データの画質の面でもフィルムスキャナほどではないにしろ、予想していたより全然良いですし。


(余談ですが、アナログレコードもデジタル化しようと、何枚か試みたんですが、あまりに手間がかかりすぎることと、写真と違い、あくまでも他人の著作物ですので、ネットを介してつながれるわけでも無いと言うことで、手間に対するメリットが少なすぎるため、モチベーションも費え、あっさりと断念しました。)